TOPその他更新情報 「最新!中国ビジネス法の実務動向」(No.23 新エネルギー自動車の関連政策について(1))が掲載されました。

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「最新!中国ビジネス法の実務動向」(No.23 新エネルギー自動車の関連政策について(1))が掲載されました。

No.23 新エネルギー自動車の関連政策について(1)

1. 最初に

近時、中国では新エネルギー自動車(以下「新エネ車」といいます。)が急速に普及しています。中国汽車工業協会の統計では、本年1月から10月の期間における新エネ車の生産台数は181,225台、販売台数は171,145台で、それぞれ前年同期比で2.7倍、2.9倍の増加となっています。新エネ車の普及の背景には、近年中国で実施されている各種の新エネ車関連政策があります。本欄では、これから複数回にわたり、近時における中国の新エネ車関連政策の動向を紹介します。

2. 新エネ車の概念

まず、中国における「新エネルギー自動車」の概念を確認します。この点、後述する「省エネルギー及び新エネルギー自動車産業発展計画(2012年-2020年)」(※1)では、新エネルギー自動車とは「新型の動力システムを採用し、新型エネルギーに完全又は主に依存して駆動する自動車」を指し、これには、主に純電動自動車、プラグインハイブリッド自動車及び燃料電池自動車を含むものとしています(当該発展計画「一、発展の現状及び直面する形勢」)。

3. 新エネ車の普及目標

上記「省エネルギー及び新エネルギー自動車産業発展計画(2012年-2020年)」では、新エネ車の普及目標も設定しています。具体的には2015年までの期間において、純電動自動車及びプラグインハイブリッド自動車(以下それぞれ「EV」「PHV」といいます。)の累計生産販売量を50万台に到達させることを目標とします。同様に2020年までの期間においては、EV及びPHVの生産能力を200万台に到達させ、累計生産販売量を500万台超とすることを目標とします(当該発展計画「三、技術路線及び主要目標」(二)1.)。当該普及目標に基づき、近時の中国では、新エネ車普及のための各種政策が相次いで実施されているものです。

次回は、上記「省エネルギー及び新エネルギー自動車産業発展計画(2012年-2020年)」の概要について紹介します。

【注】
※1 2012年6月28日「省エネルギー及び新エネルギー自動車産業発展計画(2012年-2020年)の印刷発行に関する国務院の通知」(国発[2012]22号)により発布。
(2015年12月14日 弁護士 小林幹雄