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外国判例の日本語訳を追加致しました。(韓国:(刑事)金品等の直接的なやりとりがなくても贈収賄罪にあたるとされた事件[大法院2020.09.24.決定])

2020.12.24

【判示事項】

[1] 賄賂罪において賄賂供与者の特定方法及び金品や財産上利益等が必ず供与者と収賄者との間で直接やりとりされなければならないか(消極)
[2]  公務員である被告人甲は、被告人乙から「贈り物をしたい人がいれば塩辛を送ってあげる。」と言われてこれに応じた後、塩辛を送る先の人々の名簿を被告人乙に送り、被告人乙に、上記の人々に対し被告人甲の名前を記載してあたかも被告人甲が贈り物をするかのように塩辛を宅配便で発送させ、その代金を支払わない方法により職務に関して賄賂を受け取り、被告人乙は被告人甲に賄賂を供与したという内容で起訴された事案において、被告人乙の塩辛の出捐による被告人甲の領得意思が実現され、刑法第129条第1項の賄賂供与罪及び賄賂収受罪が成立し、供与者と収賄者との間で直接金品がやりとりされていないという事情のみでこれが成立しないとはいえないとした事例

【判決要旨】

[1] 賄賂罪は供与者の出捐による収賄者の領得意思の実現であり、供与者の特定は職務行為と関連のある利益の負担主体であるという観点から把握しなければならないため、金品や財産上利益等が必ずしも供与者と収賄者との間で直接やりとりされる必要はない。
[2] 公務員である被告人甲は、被告人乙から「贈り物をしたい人がいれば塩辛を送ってあげる。」と言われてこれに応じた後、塩辛を送る先の329人分の名簿を被告人乙に送り、被告人乙に、上記の人々に対し被告人甲の名前を記載してあたかも被告人甲が贈り物をするかのように合計11,186,000ウォン相当の塩辛を宅配便で発送させ、その代金を支払わない方法により職務に関して賄賂を受け取り、被告人乙は被告人甲に賄賂を供与したという内容で起訴された事案において、被告人乙は京畿道(キョンギド)内の漁村係長であり、被告人甲は道庁の公務員として在職し、漁民の漁業指導、補助金関連事業と漁労行為に関連する取締業務等を総括していた点、被告人乙は以前にも同様の方法で被告人甲が在職していた道庁担当課に塩辛を送る先の人々の名簿を要請し、職員から名簿を受け取って被告人甲の名前で塩辛を発送していた点など様々な事情を総合すると、被告人乙は、被告人甲が指定した人々に対し被告人甲の名前を発送人として記載して配送業者を通じて配送業務を代わりに行っていたに過ぎず、塩辛を受領した人々は塩辛の送り主を被告人乙ではなく被告人甲と認識しており、一方、被告人乙と被告人甲との間で塩辛の提供に関する意思の合致が存在し、上記の提供方法に関して被告人甲が了解したと考えられるため、被告人乙の塩辛の出捐による被告人甲の領得意思が実現され、刑法第129条第1項の賄賂供与罪及び賄賂収受罪が成立し、供与者と収賄者との間で直接金品がやりとりされていないという事情のみでこれが成立しないとはいえないという理由で、それにもかかわらず、社会通念上上記329人が塩辛を受領したことを被告人甲が直接受領したのと同様に評価しうる関係であると認めるには不十分であるとして被告人らに無罪を言い渡した原審判断に賄賂罪の成立に関する法理誤解等の違法があったとした事例。

2017ド12389判決[賄賂供与・賄賂収受] [判例公報2090]

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