TOPその他更新情報 「最新!中国ビジネス法の実務動向」(No.26 新エネルギー自動車の関連政策について(4))が掲載されました。

その他更新情報

「最新!中国ビジネス法の実務動向」(No.26 新エネルギー自動車の関連政策について(4))が掲載されました。

No.26 新エネルギー自動車の関連政策について(4)

1. 最初に

今回より、財政面における新エネ車普及促進の関連政策を紹介します。具体的には、本欄No.25でも触れた「2016-2020年新エネルギー自動車推進拡大応用財政支持政策に関する財政部、科技部、工業及び情報化部、発展改革委の通知」(以下「本通知」といいます。)を取り上げます。

2. 本通知の目的及び構成

本通知は2015年4月22日に発布されました(※1)。先行する関連規定に基づき、2016年から2020年において継続的に新エネ車を普及させるための補助金政策等について規定します(※2)。本通知の構成は「一、補助の対象、製品及び標準」「二、企業及び製品に対する要求」「三、資金の申請及び下達」「四、業務要求」及び「五、実施期限及びその他」の各項目、そして具体的な補助金の支給標準等を規定する三つの附属書類となっています。

本通知の内容については、次回の本欄でも引き続き見ていきます。

3. 本通知の発布前の状況

なお、本通知の発布前においても、中国では新エネ車購入に関する補助金等の政策が実施されていましたので、ここで触れておきます。例えば2013年から2015年までの期間に関しては、2013年9月13日に発布された「新エネルギー自動車推進拡大応用業務の継続的展開に関する財政部、科技部、工業及び情報化部、国家発展改革委の通知」(財建[2013]551号)が、特に大きな都市等における補助金政策の実施等について規定しています。また当該期間においては、北京市等においても地方レベルの補助金等政策が実施されています(※3)。

【注】
※1 財政部、科学技術部、工業及び情報化部、発展改革委員会が「財建[2015]134号」として発布。
※2 先行する関連規定として、本通知は国務院弁公庁が2014年7月14日に発布した「新エネルギー自動車推進拡大応用を加速することに関する国務院弁公庁の指導意見」(国弁発[2014]35号)に言及しています。当該指導意見は、本欄No.23から25で検討した「発展計画」を確実に実施すること等を目的とするものであり「一、全体的な要求」「二、充電インフラ建設の加速」「三、企業のイノベーション商業モデルの積極的な指導」「四、公共サービス領域における率先した推進拡大応用の促進」「五、政策システムの更なる完全化」「六、地方保護の断固とした打破」「七、技術イノベーション及び製品品質監督管理の強化」及び「八、組織指導の更なる強化」等の事項を規定しています。
※3 例えば2014年1月23日、北京市では、北京市科学技術委員会等が「北京市モデル提示応用新エネルギー小型乗用車管理弁法」を発布し、EV等の普及に向けた当該市の補助金等の政策を示しています(なお当該弁法は2015年9月28日に廃止され、現在は「北京市モデル提示応用新エネルギー小型乗用車管理弁法(2015年修正版)」が施行されています。)。
(2016年1月27日 弁護士 小林幹雄