「最新!中国ビジネス法の実務動向」(No.24 新エネルギー自動車の関連政策について(2))が掲載されました。
No.24 新エネルギー自動車の関連政策について(2)
1. 最初に
今回は、国務院が発布した「省エネルギー及び新エネルギー自動車産業発展計画(2012年-2020年)」の概要を紹介します(以下「発展計画」といいます。)。当該計画は2012年6月28日に発布され、近時の中国における新エネ車関連政策の基本的文書となっています。前回の本欄において、発展計画が「新エネルギー車」の概念、及びEV・PHVの具体的な普及目標(2015年までの期間及び2020年までの期間それぞれを対象とするもの)を規定していることには触れました。このほかにも、発展計画には以下のような重要な内容も規定されています(※1)。
2. 新エネ車普及の意義について
発展計画はその前文及び「一、発展の現状及び直面する形勢」の項目において、新エネ車を普及させることの意義につき、主に環境汚染・エネルギー問題への対応及び自動車産業の発展・レベルアップという二つの観点から規定します(※2)。このような観点は、近時の中国における各種の新エネ車関連政策の方向性に影響を与えているものと思われます。
3. 燃費に関する目標について
発展計画は「三、技術路線及び主要目標」の項目において、前述したEV・PHVの普及目標だけでなく、乗用車全般の燃費改善目標も規定しています。具体的には、2015年までに、当該年度に生産された乗用車の平均燃料消費量を6.9L/100km以下(省エネ型乗用車については同5.9L/100km以下)に、2020年までには当該年度に生産された乗用車の平均燃料消費量を5.0L/100km以下(省エネ型乗用車については同4.5L/100km以下)にそれぞれ低減することを目指しています(上記項目の(二)2.)。その後、発展計画の要求に基づき工業及び情報化部等により「乗用車企業平均燃料消費量計算弁法」が制定されて2013年5月1日より施行されています(※3)。
引き続き、次回も発展計画の概要を紹介します。