ロシア

当事務所のロシア法令関連実務の歴史及び現状等

1. ロシア連邦法令関連実務の歴史

当事務所のロシア連邦法令関連実務は、1986年12月に糸賀弁護士がモスクワにおいて当時の経団連日ソ経済委員会が中心となって開催された日ソ合弁セミナーに日本側講師の一人として参加したことから始まります。 これを皮切りとして、ソ連法令速報を月2回刊行し、日ソ合弁企業に関係すると思われる法令を中心として日本語への翻訳作業を進め、ソ連合弁法令集第1集及び第2集を刊行しました。 当該翻訳作業を進めるのと同時に、日ソ合弁企業の設立にも関与し、その数は数百にのぼりました。 しかるに、ソ連邦は1991年に消滅し、日露経済関係も必ずしも順調とはいえないこととなりましたが、ロシア連邦法令の変化については引き続き追跡してきました。

2. ロシア連邦法令関連実務の現状

近年、日本企業の対外進出は増加し続けており、その重要な対象の一つとして、ロシア連邦を含む旧ソ連諸国も挙げられております。 当事務所では、日露合弁企業の設立、合弁企業を中心とするロシア企業との技術ライセンス、商標使用許諾その他の国際取引契約等の締結に関与するのみならず、ロシア国内における企業合併等についても多数関与してきました。また、現在においては、ロシア国内における訴訟等の紛争案件にも積極的に関与しております。
当事務所においては、他のアジア諸国の業務と同様、ロシア連邦（及びその他のロシア語使用地域）においても、ロシア語を理解する日本の弁護士が、現地の専門家と共同してスピーディーかつ的確なリーガルサービスを提供しております。 ロシアの政治・経済体制は複雑であり、法令のみに基づいて実務が進んでいる訳ではありませんが、事業活動を行うにあたっては、その基礎としてのロシア連邦法令の重要性は、ますます高まっていくことになると思われます。 今後も、ロシア連邦法令をフォローし、併せてロシア連邦以外の旧ソ連諸国の法令についても、トレースしていく予定です。